訪問看護の知識

公開 / 最終更新

訪問看護師になるには?必要な資格・経験と求められる能力を解説

訪問看護師になるには?必要な資格・経験と求められる能力を解説

在宅医療に興味を抱く看護師には、「訪問看護師になるにはどうすればいいの?」「特別な資格や経験は必要?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、訪問看護師になるために必要な資格や経験、求められるスキルに加えて、病棟との働き方の違いや、一人で訪問できるようになるまでの流れについて解説します。

訪問看護師を目指すうえで知っておきたいことを一通りまとめていますので、転職を考える際の参考にしてください。

2分でわかる!白ゆり訪問看護の働き方

採用・求人情報を見てみるCLICK!

入社支度金20万円支給キャンペーン実施中!

入社支度金20万円支給キャンペーン実施中

訪問看護師になるには|必要な資格と経験

利用者さまのケアをする訪問看護師

訪問看護師になるには、正看護師の資格を持ったうえで、訪問看護ステーションなどに就職・転職する必要があります。訪問看護のための特別な資格は必要ありませんが、多くのステーションでは3年以上の臨床経験が求められます。

まずは訪問看護師の仕事の概要を確認したうえで、必要な資格と経験について見ていきましょう。

訪問看護師とは

訪問看護師は、医師の指示のもと利用者さまの自宅に伺い、安心して在宅療養を続けられるよう病気や障がいに応じた看護を行う看護師のことです。

訪問看護を利用する方の多くは高齢者ですが、地域で暮らす子どもから大人まで、訪問看護を必要とする方がサービスの対象になります。

総務省統計局の調査によると、2026年9月15日時点で総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は29.6%と過去最高となり、2040年には34.8%、2050年には37.1%に達する見込みです。

国は、住み慣れた地域で療養生活を送れるよう地域包括ケアシステムの深化を進めており、病院から在宅医療への移行も進んでいます。こうした流れから、在宅療養を支える訪問看護師の需要は今後も高まっていくと考えられます。

参考:総務省統計局「統計トピックスNo.149 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

必要な資格は正看護師免許

訪問看護師として働くために必要な資格は、正看護師の国家資格です。訪問看護のための特別な資格や認定は必要ありません。

正看護師が基本となりますが、ステーションによっては准看護師の資格でも応募できる場合があります。応募を考えているステーションの募集要項を事前に確認しておきましょう。

認定看護師など、訪問看護の現場で役立つ資格については以下の記事で紹介しています。

【関連記事】
訪問看護師に必要な資格は?おすすめの役立つ資格・研修も一覧で解説

臨床経験は3年以上が目安

訪問看護ステーションの多くは、応募条件として3年以上の臨床経験を求めています。その理由は、訪問看護師が基本的に一人で利用者さまの自宅に伺うためです。

訪問先では、急な体調の変化に一人で対応しなければならない場面もあります。また、病院と違って使える医療資材や環境も限られるため、臨床経験で身につけた知識や技術を、その場の状況に合わせて応用する力が求められます。

そのため、ある程度の実務経験があった方が対応する際に、気持ちの余裕も生まれやすくなるでしょう。

新卒でも訪問看護師になれる?

近年は、人手不足などを背景に新卒や経験の浅い看護師を採用するステーションも増えてきています。ただし、病院のように多くの先輩のもとで経験を積める環境をつくりにくいことや、最終的には一人で訪問することから、一定の臨床経験を条件とするステーションが多いのが実情です。

新卒や経験が浅いうちから訪問看護を目指す場合は、教育体制が整っているかどうかを特に重視してステーションを選びましょう。

なお、訪問看護の実務経験は必須ではない場合が多く、病院での臨床経験があれば、訪問看護が初めてでも挑戦できます。

移動手段によって運転免許証が必要

訪問看護では、車・バイク・自転車・公共交通機関などを使って利用者さまの自宅を回ります。

移動手段は、住んでいる地域の気候や市街地か郊外かといった地域性によって異なりますが、車やバイクを使う場合は運転免許証が必須です。

訪問看護師に求められるスキル

医療スキルを発揮する訪問看護師

訪問看護師には、病院で培った看護技術に加えて、アセスメントスキルやコミュニケーションスキルが特に重要になります。

病院と在宅では、対象となる利用者さまの年齢層や使える医療機器、看護を提供する場所が異なります。そのため、コミュニケーションをとりながら状態を適切に観察し、症状に合ったケアを行う必要があるからです。

ここでは、訪問看護師に求められる5つのスキルと向いている人の特徴を紹介します。

基本的な医療処置スキル

病院では担当の科によって疾患が限定される場合もありますが、訪問看護では子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方が対象で、その方々が抱える疾患やステージも多種多様です。

訪問看護で行われる主な医療処置の例は、下記の通りです。

  • 浣腸・摘便などの排便のケア
  • 褥瘡の予防・処置
  • 膀胱留置カテーテル(バルーン)の交換・管理
  • 在宅酸素療法の管理

参考:厚生労働省「社会保障審議会介護給付費分科会第259回 資料3 訪問看護」

このほか、ストーマの管理やインスリン注射、吸引、点滴、服薬管理なども行います。

訪問看護では病院のように設備が整っているとは限らないため、利用者さまの自宅にあるもので代用するなど、身体の状態に合った方法を検討する必要があります。

こうした基本的な医療処置ができれば、在宅のさまざまな場面に応用しやすくなるでしょう。

日常生活を支えるケアスキル

訪問看護師の役割は「その人らしく暮らせるよう支援する」ことです。医療処置のスキルも重要ですが、日常生活をサポートする看護スキルも必要になります。

特に行うことの多いケアは下記の通りです。

  • 入浴や清拭などの保清
  • 療養に関する相談
  • 服薬サポート
  • 食事面での支援
  • 排せつの介助
  • リハビリ など

経験が浅く不安な方はステーションで実施する研修などで指導を受け、訪問を重ねながら少しずつスキルを身につけていくと良いでしょう。

多角的な視点で状態をとらえるアセスメント能力

訪問看護師に求められるスキルの一つに、アセスメントスキルが挙げられます。

病棟では治療中の身体の状態を中心に観察することが多いですが、訪問看護では利用者さまの暮らし全体を見ることが求められます。そのため、病棟よりも見るべき視点が多くなります。

たとえば、バイタルサインや全身状態といった身体面に加えて、表情や身だしなみから読み取る精神面、トイレまでの動線やベッドの状態などの生活環境、ご家族の介護負担まで確認します。

限られた訪問時間の中で、利用者さまとご家族の状態を多角的に把握する必要があるため、訪問看護では質の高いアセスメントスキルが求められるのです。

コミュニケーションスキル

利用者さまと対話する訪問看護師

訪問看護において、コミュニケーションスキルは非常に大切な能力の一つです。

利用者さまとの関わりでは、認知機能の程度やご家族との関係、これまでの人生観などの背景を会話から把握することで、看護の質を高めることにつながります。表情やしぐさなどに変化がないか、言葉以外にも注目しながらコミュニケーションをとることも重要なポイントです。

訪問看護の利用者さまは幅広い年齢層の方が対象です。年齢に関わらず、敬意を払った口調と態度で接し、住み慣れた環境で安心して過ごせるよう些細な変化に気を配りながら、相手を理解しようとする姿勢が大切になります。

在宅では、医師やケアマネジャー、介護職、リハビリ職など、多職種と関わる機会も多くあります。利用者さまの状態の変化や必要な支援を正確に共有し、チームとして連携していくためにも、多職種とのコミュニケーションスキルが欠かせません。

柔軟な思考と対応力

訪問看護の目的は、利用者さまが望む生活を支えることです。そのため「こうあるべき」という考えにとらわれず、柔軟に考えられることが大切になります。

利用者さまの生活環境や価値観、ご家族の状況は一人ひとり異なります。病院での正解がそのまま当てはまらない場面も多いため、どうすれば利用者さまの望む生活に近づけるかを、さまざまな視点から考える必要があります。

また、ご家族や多職種など、周りの意見を受け入れながらより良い方法を探して実行する対応力も求められます。こうした柔軟な思考があることで、訪問時に予期せぬ状況が起こった場合にも落ち着いて対応しやすくなります。

訪問看護師に向いている人の特徴

訪問看護に向いているのは、何より「生活を看ること」に興味がある人です。

訪問看護では、病気や障がいだけでなく、利用者さまの暮らし全体を見ながら看護を行います。同じ利用者さまに長く関わることも多く、訪問看護師として働く人の中には、一人ひとりの生活にじっくり関われることをやりがいに挙げる人が多くいます。

一方で、決められた手順どおりに進めたい人や、一人で判断することに強い不安を感じる人は、最初は戸惑うこともあるかもしれません。実際に訪問看護の現場で働くスタッフが、どんな人が訪問看護に向いているかを語った座談会もあわせてご覧ください。

【関連記事】
訪問看護はどんな人に向いている?白ゆりスタッフのリアルな声をお届けします

訪問看護師の仕事内容と働き方

ここでは、訪問看護師の仕事内容と1日の流れ、病棟看護師との働き方の違いを紹介します。

訪問看護師の仕事内容

訪問看護師の主な仕事内容は下記の通りです。

  • 健康状態の観察:バイタルサインの測定や全身状態の確認
  • 医療処置:カテーテルの管理や創傷処置、点滴など、医師の指示に基づく処置
  • 日常生活の援助:食事や排せつ、入浴などの介助、療養生活の相談
  • リハビリテーション:身体機能の維持・向上に向けた支援
  • ターミナルケア:在宅での看取りを含む終末期のケア
  • ご家族への支援:介護方法の助言や精神面のサポート
  • 多職種との連携:医師やケアマネジャーなどとの情報共有・連絡調整

利用者さまが安心して在宅生活を送れるよう、じっくり話を聞きながら生活状況を把握し、その方の意思を尊重したケアを行っていきます。

【関連記事】
訪問看護の仕事内容を解説!病棟との違いから1日の流れも紹介

訪問看護師の1日の流れ

訪問看護師は、日勤帯に複数の利用者さま宅を回ります。1日の訪問件数は4~6件、1件あたりの訪問時間は30~90分が一般的です。訪問の合間には、記録の作成や関係機関への連絡なども行います。1日の流れの例は以下の通りです。

時間内容
8:30~9:00出勤、申し送り、訪問準備
9:30~12:00午前の訪問(1~2件)
12:00~13:00昼休憩
13:00~17:00午後の訪問(2~3件)
17:00~17:30記録・事務作業、退勤

病棟看護師との働き方の違い

病棟から訪問看護に転職すると、看護の考え方だけでなく働き方も大きく変わります。主な違いは次の3つです。

夜勤がなく、緊急時はオンコールで対応する

訪問看護は基本的に日勤のみで、夜間や休日の緊急時にはオンコールで対応します。オンコール中は自宅で待機し、普段どおりの生活を送ることができるため、夜勤に比べて生活リズムを整えやすい傾向があります。

ただし、電話が鳴ったら必ず出られ、必要に応じていつでも出動できる状態でいなければなりません。この緊張感に慣れないという人もいます。

給料は病棟より下がる傾向がある

夜勤手当がない分、給料は病棟勤務より下がりやすいです。一方で、地域による差はあるものの、日勤帯で働く看護師の中では給与が高めに設定されている傾向にあります。

収入を重視するのか夜勤のない生活リズムを重視するのかなど、自分がどのような働き方をしたいかを考えたうえで判断することが大切です。

自分で考えて動く場面が多い

病棟では医師や先輩看護師が近くにいて、指示を受けて動く場面も多くあります。一方、訪問看護では利用者さまと1対1で関わるため、その場で自分で考えて判断する場面が多くなります。

また、報告書の作成や、医師・ケアマネジャーなど他職種への連絡も訪問スケジュールの合間に自分で行うため、マルチタスクが求められます。

【関連記事】
訪問看護と病棟看護の基本的な3つの違いは?働き方や向いている人も解説

一人で訪問できるようになるまでの流れとサポート

訪問看護ステーションの多くは、入職後すぐに一人で訪問するのではなく、先輩看護師との同行訪問を通して段階的に慣れていきます。

同行訪問では先輩の訪問に付き添いながら、利用者さまとの関わり方や在宅でのケアの進め方、記録の方法などを学びます。

一人で訪問するまでの期間は、2ヶ月〜半年程度が一般的です。ただし、同行訪問の期間や進め方は事業所によって異なるため、応募前や説明会などの機会に確認しておきましょう。

また、一人で訪問するようになってからも、判断に迷ったときは訪問先から電話やチャットツールなどで上司や主治医に相談できる体制が整っていることがほとんどです。一人で訪問するといっても、すべてを一人で抱え込むわけではありません。

訪問看護リハビリステーション白ゆりでは、一人立ちまでのきめ細かなサポートを整えています。教育プログラムの詳細は以下の記事で紹介しています。

【関連記事】
訪問看護未経験の看護師も安心!白ゆりの教育プログラムを紹介

白ゆりの職場説明会のご案内

訪問看護師は利用者さま一人ひとりとじっくり向き合える一方で、病棟とは異なるスキルや働き方が求められる仕事です。実際の働き方や職場の雰囲気は、ステーションによって異なります。

訪問看護に少しでも興味がある方は説明会に参加して、実際に働くスタッフの話を聞いてみるのもおすすめです。

白ゆりでは、毎週火曜日に南郷事業所にて職場説明会を実施しています。働き方や福利厚生などについて、実際に白ゆりで働くスタッフが丁寧に説明しますので、ご自身の想像と比べながら検討してみてください。

▶ 訪問看護リハビリステーション白ゆりの採用情報・職場見学会の詳細はこちら

まとめ

本記事では、訪問看護師になるために必要な資格や経験、求められるスキル、病棟との働き方の違いについて解説しました。

訪問看護師になるために特別な資格は必要ありませんが、多くのステーションでは3年以上の臨床経験が求められます。また、訪問看護は利用者さまの生活の場で一人でケアを行うため、アセスメントスキルやコミュニケーションスキル、柔軟な思考と対応力が必要です。

病棟とは働き方が大きく異なりますが、入職後は同行訪問などを通して段階的に慣れていくことができます。利用者さま一人ひとりの生活に寄り添った看護に興味がある方は、ぜひ就職・転職先の候補の一つに訪問看護を加えてみてはいかがでしょうか。

編集部

訪看オウンドメディア編集部

訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。

この記事をシェアする

入社支度金20万円支給キャンペーン実施中

人気記事ランキング

ALL

週間

タグから探す

採用情報
白ゆりグループ
インスタグラム