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訪問看護は訪問だけじゃない?書類作成・連携業務など意外と多い訪問以外の仕事内容を解説

訪問看護の主な仕事は利用者さまのお宅に訪問し、必要なケアを行うことです。しかし実際はそれだけでなく、訪問業務以外にも主治医やケアマネジャーとの連携、書類作成、会議への参加など、多岐にわたる業務が存在します。
「訪問以外の時間は何をしているの?」「書類作成は病棟より大変?」「残業につながる業務はどれ?」——そんな疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、訪問看護における訪問以外の仕事について各業務の内容や実際の負担感まで解説します。
2分でわかる!白ゆり訪問看護の働き方
目次
訪問看護の仕事は看護だけじゃない!訪問以外の業務とは?

一般的に、訪問看護師の仕事は「利用者さま宅でのケア」が中心と思われがちです。しかし実際には、訪問だけで業務が完結するわけではありません。
利用者さまの状態を主治医やケアマネジャーへ共有し、多職種と連携しながら在宅療養を支えることも重要な役割です。また、報告書の作成や記録入力、ご家族からの相談対応など、訪問以外の業務も日々の仕事に含まれます。
訪問看護師は、医療と生活をつなぐ存在です。訪問の合間や帰社後の時間も、利用者さまの暮らしを支えるための大切な調整業務に充てられています。
訪問以外の仕事内容
ここでは病棟勤務ではイメージしにくい訪問以外の具体的な仕事内容について、主な項目を順に解説します。
訪問先でのケアについてはこちらの記事で解説しています。
【関連記事】
訪問看護の仕事内容を解説!病棟との違いから1日の流れも紹介
書類作成
訪問看護で最も重要な事務作業が、利用者さまごとの「訪問看護計画書」と「訪問看護報告書」の作成です。これらは、主治医やケアマネジャーと情報を共有するための大切な書類であり、毎月の作成が義務付けられています。
それぞれの書類の役割は次の通りです。
①訪問看護計画書
利用者さまの状態や目標をもとに今後どのような看護を提供するかを明確にする書類で、以下の内容を記載します。
・ 看護の目標
・ 具体的な援助内容
・ 評価の視点
通常は月初や状態変化時に作成・見直しを行い、主治医の指示内容と整合性を取りながら作成します。
②訪問看護報告書
1か月間の訪問内容や利用者さまの状態変化をまとめ主治医へ報告する書類です。
・ バイタルサインや症状の経過
・ 医療処置の実施状況
・ 日常生活動作(ADL)の変化
・ ご家族の様子や支援状況
・ 今後の課題や提案
などを整理し、原則として毎月末から翌月初旬にかけて提出します。
1件の作成にかかる時間は15分から30分程度ですが、担当する利用者さまの人数分を作成するため計画的な入力が欠かせません。特に月末月初は業務が集中しやすく、訪問業務と並行しながら効率よく進める工夫が求められます。
最近ではタブレット端末を導入し、移動中や訪問先で記録を入力できる環境を整えているステーションも増えています。リアルタイムで情報共有が可能となり、書類作成の負担軽減や記録の質向上につながっているのも特徴です。
訪問看護の仕事は「訪問して終わり」ではなく、こうした書類作成も利用者さまの在宅療養を支える重要な専門業務の一つといえます。
多職種との連携
訪問看護師は地域医療におけるチームの要として、主治医やケアマネジャー、リハビリスタッフらとの情報共有を密に行います。
病棟勤務では医師がすぐ隣にいる環境ですが、訪問看護では「外」の専門職と連携するため、電話やFAX、専用のICTツールを用いたこまめな連絡調整が必要です。
報告や相談のタイミングは、利用者さまの容態変化があった際はもちろん、毎月の報告書提出時など頻繁に発生します。例えば、褥瘡(じょくそう)の状態変化を写真で共有し、即座に処置の指示を主治医に仰ぐなど、スピード感のある対応が利用者さまの安心につながります。
こうした連携業務は、1日の業務時間のなかでも大きな割合を占める重要な仕事です。訪問看護の多職種連携については、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】
訪問看護の多職種連携とは?関わる職種と押さえておきたい連携のコツ
退院カンファレンス

病院から在宅へ移行する際、訪問看護師は「受け入れ側」の専門職として退院カンファレンスに参加します。
入院中の病院へ出向き、病棟スタッフやご家族、ケアマネジャーと顔を合わせ、在宅での医療処置の継続方法や介助上の注意点などを具体的に引き継ぎます。
全ての利用者さまで行われるわけではありませんが、医療依存度が高い方や介護負担が大きい方の新規受け入れ時には欠かせない工程です。
病棟看護師として「送り出す側」だった視点から、在宅生活を支える「受け手」へと役割が変わる重要な場面といえます。
1回あたりの所要時間は30分から60分程度です。この場での丁寧な情報共有が、その後のスムーズな訪問看護の導入に直結します。
サービス担当者会議
サービス担当者会議は、ケアマネジャーが招集し、利用者さまを支える全職種が集まってケアプランを検討する場です。
訪問看護師は医療の専門家として出席し、ご本人やご家族の意向を踏まえた上で、現在の心身の状態や看護方針を共有する役割を担います。
開催のタイミングは、新規サービスの開始時や、要介護度が更新された際、または状態が大きく変化した際などです。
病棟のカンファレンスと異なり、ご自宅という生活の場で各専門職が意見を出し合うため、多角的な視点で療養生活を支える実感が得られます。
1回あたりの所要時間は30分から1時間程度です。頻繁にあるわけではありませんが、チームの方向性を合わせるための重要な会議といえます。
ケアマネジャーへの挨拶まわり
訪問看護では、空き時間などを活用して居宅介護支援事業所のケアマネジャーのもとへ挨拶まわりに伺うことがあります。
これは単なる営業活動ではなく、利用者さまの新規受け入れ先を探しているケアマネジャーに、ステーションの特徴や空き状況を知ってもらうための大切な活動です。
病棟では経験しない「営業」という言葉に最初は戸惑う方も多いですが、実際には顔を合わせて情報交換を行うことで、信頼関係を築く貴重な場となります。
「〇〇が得意な看護師がいます」「今の時間帯ならすぐに対応できます」といった直接のコミュニケーションが、結果として地域での利用者さまの獲得につながります。
慣れるまでは緊張するかもしれませんが、多職種との顔の見える関係づくりは、その後のスムーズな連携を支える基盤となります。
オンコール対応
訪問看護特有の業務として、夜間や休日の緊急事態に備えるオンコール対応があります。
これは通常の勤務時間外に専用の携帯電話を持ち、利用者さまやご家族からの相談に電話で応じたり、必要に応じて緊急訪問を行ったりする業務です。
病棟の夜勤とは異なり、自宅で過ごしながら万が一に備える形ですが、電話一本で的確な判断を求められるため、最初は緊張を感じる方も少なくありません。
具体的な待機頻度や手当については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
【関連記事】
訪問看護のオンコールとは?内容・頻度・手当・事例まで解説
訪問以外の業務が残業につながることも|業務効率化を目指す白ゆりの取り組み

訪問看護では、移動の合間や帰社後のわずかな時間で多くの事務作業や連絡調整をこなす必要があります。
特に書類作成や多職種との連携調整は、利用者さま一人一人の生活に直結するため妥協できず、結果、業務が積み重なることで残業につながってしまうのが現状です。
こうした環境のなかで、ワークライフバランスを保ちながら質の高い看護を提供するためには、自分自身でのスケジュール管理や効率化への意識も重要となります。
訪問看護リハビリステーション白ゆりでは、訪問以外の業務もスムーズに行えるよう、ICTツールの活用などによって業務の効率化を進めております。
- スタッフ全員にタブレットを支給。訪問先や移動中にもスムーズに記録が行える環境を整備
- 電話やチャットツールでリアルタイムに相談が可能。訪問中や訪問後も相談がしやすい
- 訪問スケジュールの調整を各事業所の所長が担い、訪問件数に偏りがないよう調整
こうした取り組みにより、本来の訪問業務に集中できる環境が整っています。
まとめ
訪問看護師の仕事は、ご自宅でのケアにとどまらず、書類作成・多職種連携・会議参加・地域との関係づくりなど多岐にわたります。「訪問以外にこんなに仕事があるの?」と驚いた方もいるかもしれません。
ただ、業務の種類は多くても、毎日発生するもの・スポットで発生するものに整理すると、全体像は意外とシンプルです。それぞれの業務には工夫次第で負担を減らせるポイントがあり、慣れてくると自分なりのペースをつかめるようになります。
訪問看護への転職を考えている方は、大変そうで止まらず、どう工夫するかまで想像してみてください。柔軟に優先順位を整理しながら動ける方には、やりがいを感じられる仕事だと思います。
白ゆりでは札幌市・函館市の地域医療を共に支える仲間を募集しています
訪問看護は、利用者さまの希望に沿った看護を提供できる個別性のある仕事です。白ゆりは、訪問看護未経験でも安心してスタートできる体制が整っており、しっかりサポートします。私たちと、地域で暮らす方々の生活を支える仕事に挑戦してみませんか?
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編集部
訪看オウンドメディア編集部
訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。