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訪問看護の初回訪問の流れを解説!事前準備から信頼関係を築くポイントまで

「初回訪問はどんな流れで進めればいいんだろう」「確認漏れがあったらどうしよう」と、不安を感じている訪問看護師の方も多いのではないでしょうか。
訪問看護では病院とは異なる環境で利用者さまと関わるため、最初は戸惑ったり、思うように進められなかったりすることがあります。
本記事では、訪問看護の初回訪問の目的や事前準備、当日の流れを整理しながら、利用者さま・ご家族との信頼関係を築くためのポイントまで解説します。
2分でわかる!白ゆり訪問看護の働き方
目次
訪問看護における初回訪問の目的
初回訪問は、利用者さまの病状だけでなく、生活環境やご家族との関わり、普段の過ごし方など生活全体を把握するための大切な機会です。病棟のように限られた情報だけで判断するのではなく、その人らしい暮らしを理解する視点が求められます。
また、初回訪問は今後の信頼関係を築く土台にもなります。利用者さまやご家族の多くが「どんな看護師が来るのだろう」と不安を抱えているものです。そのため、安心して話せる雰囲気づくりや丁寧な関わり方が、その後の訪問にも大きく影響します。
訪問看護の初回訪問に向けた事前準備

初回訪問では、利用者さまの情報を整理したうえで、安心して訪問できる状態を整えておく必要があります。
特に、訪問看護は一人で判断・対応する場面が多いため、訪問前に必要な情報の把握や物品の用意、当日の流れを確認しておくことが安心につながります。
利用者さまの情報を事前に確認する
初回訪問前には、訪問看護指示書やケアプラン、退院時サマリーなどを確認し、利用者さまの病状や既往歴、ADL(日常生活動作)、生活状況を把握しておきます。
在宅では、「普段どのような生活を送っているか」をイメージしながら情報を整理する視点がポイントになります。
医療処置の有無だけでなく、家族構成や介護状況、これまでの経過なども確認しておくと、当日の関わりがスムーズです。
必要物品を準備する
訪問時に必要となる物品は、事前に漏れなく準備しておきます。指示書やケアプランを確認して、保清や処置に必要なものを事前に確認し準備しましょう。
在宅では忘れ物を取りに戻ることが難しいため、訪問内容に応じた準備が欠かせません。慣れないうちはチェックリストを活用すると安心です。
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訪問先までの移動ルートや当日の流れを確認する
訪問先までのルートや所要時間、駐車場所の有無なども事前に確認しておきます。
特に慣れていない看護師の場合、初回訪問は緊張しやすいため道に迷うだけでも焦りにつながります。訪問時間に遅れてしまうと第一印象にも影響するため、余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。
訪問前に連絡を入れる
初回訪問前には、利用者さまやご家族へ訪問日時の確認連絡を行います。時間の再確認だけでなく「当日伺う看護師です」と一言伝えることで、相手の不安軽減にもつながります。
利用者さまにとっても初対面の看護師を迎えることには緊張があります。最初の電話対応から、安心感のある関わりを意識しましょう。
訪問看護の初回訪問当日の流れ

初回訪問では、限られた時間の中で健康状態や生活環境、ご家族の状況などを把握しながら、今後の訪問につなげていくコミュニケーションをとる必要があります。ここでは、初回訪問当日に行う基本的な流れを順番に解説します。
挨拶・自己紹介
初回訪問において最初の挨拶や自己紹介は、その後の関係性に大きく影響します。
利用者さまやご家族は、「どんな看護師が来るのだろう」と緊張や不安を感じていることも少なくありません。笑顔や声のトーン、話すスピードなども意識しながら、安心感のある対応を心がけましょう。
自己紹介では、所属事業所名や職種、名前、本日の訪問目的などをわかりやすく伝えます。
ただし、利用者さまの中には過去の入院経験から看護師に苦手意識を持っている方や、訪問看護サービスへの抵抗感がある方もいます。無理に距離を詰めようとはせず、状況に応じて接し方を変えていく工夫も必要です。
また、認知機能の低下がある場合は、ご家族の希望で「見守りに来ました」など、伝え方を工夫する場面もあります。相手の反応を見ながら、安心して関わってもらえる言葉選びを意識しましょう。
健康状態の確認
挨拶後は、バイタルサイン測定やフィジカルアセスメントを行い、利用者さまの現在の状態を確認します。血圧や体温、脈拍、呼吸状態だけでなく、表情や会話の様子、動作時の負担感なども観察のポイントです。
また、「最近眠れているか」「痛みや息苦しさはないか」など、身体面で困っていることがないかも確認していきます。
初回訪問では、事前情報と実際の状態が異なるケースも珍しくありません。記録上は安定していても、実際には食事量が低下していたり、表情に元気がなかったりすることもあります。
そのため、今どのような状態なのかを自分の目で確認し、生活全体を踏まえてアセスメントする姿勢が求められます。
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生活環境の確認
訪問看護では、利用者さまが実際に生活している環境の確認も大切な役割です。室内の動線や段差、手すりの有無、ベッドやトイレの位置などを確認し、日常生活を安全に送れる環境かどうかを見ていきます。
特に転倒リスクにつながる場所や、移動時に負担が大きい箇所がないかは注視しましょう。
また、利用者さまが普段どこで過ごしているのか、実際にどのように動いているのかを把握することで、生活の様子がより具体的に見えてきます。
病院では見えにくい普段の暮らしを知ることができるのは、訪問看護ならではの特徴です。環境面の快適性や安全性を確認しながら、必要に応じて改善点も検討していきます。
ご家族(主介護者)の確認
初回訪問では、利用者さまだけでなく、ご家族や主介護者の状況も確認します。普段どのような介護を行っているのか、困っていることや不安はないか、介護負担が大きくなっていないかなどを丁寧に聞き取っていきます。
在宅療養では、ご家族の支えが大きな役割を担います。しかし、高齢のご夫婦世帯では、介護者自身にも認知機能の低下や持病がみられることがあり、中には治療を続けながら介護を担っているケースもあります。
そのため、利用者さまだけでなく、介護者の健康状態にも目を向ける視点が欠かせません。必要に応じて、介護サービスや社会資源の活用を検討し、無理なく介護を続けられる環境づくりにつなげていきます。
利用している医療機器・介護用品、服薬の確認
利用者さまが使用している医療機器や介護用品、服薬状況についても確認します。
吸引器や在宅酸素、血糖測定器などの医療機器が適切に使用できているか、危険につながる扱い方になっていないかを確認し、必要に応じて説明書も見ながら使用方法を整理していきます。メーカーや機種が利用者さまごとに異なるため、病棟で見慣れた物品とは違うケースもよくあります。
また、薬が正しく内服できているかも確認が必要です。どのように管理しているか、飲み忘れはないか、保管方法に問題はないかなどを把握します。
加えて、おむつなどの介護用品についても、サイズや使い方が合っているかを確認し、生活しやすい環境になっているかを評価していきます。
ケア内容の確認と修正案の検討
ある程度の情報を集めた後は、これまで確認してきた内容をもとに現在のケア内容が利用者さまの実際の生活に合っているかを整理していきます。
ケアマネジャーなどから共有された内容でも、実際に訪問すると「思っていた状況と違う」と感じることがあります。
病院では問題なくできていた動作が自宅では難しかったり、ご家族の負担が想定以上に大きかったりするケースも見られます。
また、利用者さま本人の希望と、ご家族が求める支援内容に差が出ることもあります。そのため、何を優先したいのか・安全に実施できるかを確認しながら、必要に応じてケア内容や訪問回数の見直しを検討します。
ただし、介護保険には利用限度額があるため、変更が必要な場合はケアマネジャーと相談しながら調整するようにしましょう。
今後の訪問内容の説明・退室
訪問の最後には、今後どのような支援やケアを行っていく予定なのかを、利用者さまやご家族へわかりやすく説明します。
訪問頻度やケア内容、注意して見ていく症状などを共有することで、利用者さまにとってもこれからどんなサポートを受けられるのかをイメージしやすくなります。次回の訪問日時についても確認し、予定に変更がないかをすり合わせておきましょう。
また、体調変化があった際の連絡方法や、緊急時の対応についても説明しておきます。
最後に、「困っていることはありませんか」「気になることはありますか」と改めて声をかけることで、利用者さまやご家族も安心して相談しやすくなります。退室時も丁寧に挨拶を行い、次回の訪問へとつなげていきましょう。
訪問看護の初回訪問後にやること
初回訪問が終わった後は、訪問時に得た情報を整理し、今後の支援につなげていきます。実際に訪問してみると、事前情報との違いや新たな課題が見つかることも多く、必要に応じて訪問看護計画書の修正を検討します。
また、訪問看護記録を作成し、利用者さまの状態やご家族の様子、気になった点などを正確に残しておきます。訪問看護では夜間や休日に緊急対応が必要になるケースもあるため、誰が見ても状況がわかる記録を意識することがポイントです。
必要な情報は事業所内で共有し、判断に迷う点があれば上司へ相談・確認を行います。
さらに、利用者さまの状態変化や今後の支援方針について、主治医やケアマネジャーへ報告することも忘れずに行いましょう。
初回訪問で利用者さまと信頼関係を築くポイント

初回訪問では必要な確認を行うだけでなく、利用者さまやご家族に安心してもらえる関わりも意識したいところです。ここでは、信頼関係を築くためのポイントを紹介します。
まずは聴く・受け止める
訪問看護の初回訪問は確認事項が多く、「聞き漏れがないようにしなければ」と焦ってしまうこともあります。しかし、情報収集を優先するあまり一方的に質問を続けてしまうと、利用者さまやご家族が疲れてしまいます。
訪問看護は、病院とは異なり利用者さまの生活の場へ伺う看護です。まずは相手の話に耳を傾け、「こういうことで困っているのですね」と受け止める姿勢が大切になります。
実際には、雑談の中から生活背景や困りごとが見えてくることも多いです。必要な確認を行いながらも、話しやすい雰囲気をつくることが信頼関係を築く第一歩になります。
暮らし全体を見る視点を意識する
訪問看護では、病棟とは異なる視点で利用者さまの生活を理解する必要があります。病棟では安全性や治療を優先して考える場面が多くありますが、在宅では「その人らしく暮らし続けること」に目を向けます。
例えば、介護用ベッドの導入が望ましい状況でも、「長年使ってきた布団で寝たい」「今のベッドが落ち着く」という希望を持つ利用者さまもいます。
看護師としては、皮膚トラブルや身体への負担が気になる場面もありますが、安全面だけで判断するのではなく、その人の生活習慣や価値観まで含めて考える視点が求められます。
医療だけでなく、“暮らし”を見る意識を持つことが、在宅看護に携わるうえでのポイントになります。
初回訪問ですべてを把握しようとしない
確認したい情報が多くありますが、一度ですべてを把握しようとするのは困難です。情報収集を優先するあまり質問が多くなりすぎると、利用者さまやご家族の負担になったり、「調査されているようで話しづらい」と感じさせたりすることもあります。
訪問看護は一回で完結する支援ではなく、継続的な関わりの中で利用者さまを支えていくサービスです。初回は安全なケアに必要な情報や緊急性の高い課題を中心に確認し、生活背景や価値観などは次回以降の訪問で少しずつ理解していきましょう。
関係性が深まることで、利用者さまやご家族も本音を話しやすくなり、より質の高い支援につながります。
まとめ
訪問看護の初回訪問はどうしても緊張するものですが、不安を感じるのは決して特別なことではありません。事前準備を丁寧に行い、経験を積み重ねることで、少しずつ自信を持って対応できるようになります。
また、初回訪問の時間は利用者さまやご家族との関係づくりの第一歩でもあります。必要な情報を確認することはもちろんですが、それ以上に「安心して相談できる看護師」だと感じてもらえる関わりを意識してみてください。
最初から完璧を目指す必要はありません。本記事で紹介したポイントを参考にしながら、利用者さまの暮らしに寄り添う視点を意識し、初回訪問に臨んでみましょう。
以下に今後の訪問看護に役立つ関連記事を掲載しています。ぜひ合わせて参考にしてください。
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編集部
訪看オウンドメディア編集部
訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。