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経験が浅い看護師でも訪問看護師になれる?可能な理由、目指す際の注意点を解説

経験が浅い看護師でも訪問看護師になれる?可能な理由、目指す際の注意点を解説

「臨床経験が少ないけど、訪問看護ってできるの?」「訪問看護はベテランが多いイメージ」「在宅医療は大変なのでは?」
こういった不安を感じている看護師も多いのではないでしょうか。

しかし実際には、全国の訪問看護ステーションで20代の若手看護師の採用が推進され、若くても訪問看護の現場で活躍できている方が増えてきています。

この記事では、経験が浅い看護師でも訪問看護師になることが可能な理由や、知っておくべきポイントを解説します。訪問看護に興味のある若手看護師はもちろん、ベテランの方もぜひ参考にしてください。

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訪問看護師の平均年齢

まずは、看護師の就業場所を年齢別で確認してみましょう。以下の資料は厚生労働省の統計です。

出典:厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況に関する追加資料」P29

図からも読み取れるように、新卒を含む20代前半の看護師の約9割以上が病院に勤務しており、年齢が高くなるにつれてその割合は減っています。

訪問看護ステーションに関しては、年齢が高くなるほど割合が増え、40代後半をピークに徐々に下がっています。しかし、65歳以上の割合は、20代よりもはるかに多くなっています。

これは、ライフステージの変化や体力的な面で夜勤などが困難となり、日勤で働ける訪問看護に転職している方が増えているためです。こうした背景があり、訪問看護師はベテランが多いというイメージが強くなっています。

経験が浅い看護師でも訪問看護師になれる理由

訪問看護師を目指す若手の看護師

「訪問看護は臨床経験が豊富でないとできないのでは?」という声もありますが、実際には臨床経験なし、もしくは経験が浅くても訪問看護師として働くことは可能です。その理由として以下の項目が挙げられます。

・ 日本訪問看護財団や厚生労働省が若手看護師の確保や育成を推進している
・ 新卒や若手看護師への教育モデルを確立し、育成を進めるステーションの増加
・ 看護学校で導入されている在宅看護の実習により、学生の関心が高まっている

これらの背景には2025年問題が大きく関係しています。2025年に、いわゆる団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になることから、高齢化に拍車がかかり、医療・福祉へのニーズが急増することが予想されています。

厚生労働省によれば、訪問看護ステーションに勤務する看護職員数は2016年の4.7万人から2020年には6.8万人に増加しています。しかし、2025年には約11.3万人の需要が見込まれており、実際のところ訪問看護師の数は不足しているのが現状です。

参考:厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況

若手が訪問看護師を目指す際に注意すべき点

訪問看護を目指す際の注意点を確認する看護師

先にも述べた通り、経験が浅くても訪問看護師になることは可能です。しかし、訪問看護は基本的に1人で利用者宅へ訪問し、緊急時には自身で判断する場面もあります。そのため、ある程度の臨床経験を積んでいる看護師であっても対応できるか不安を抱えるものです。

また、病院のように教育体制が整っておらず、経験が浅い看護師を育てることが難しいステーションも多いため、若手看護師を採用している訪問看護ステーションはまだまだ少ないということは、念頭に置いておきましょう。

臨床経験3年以上を求めるステーションが多い

訪問看護の現場では3~5年以上の臨床経験を求められるケースが一般的です。

状況に応じた臨機応変な判断力が求められることに加え、同じ疾患でも利用者の家族構成や住環境によってケアの方法が異なることからマニュアル通りにいかないケースも多く、経験はあって損はないといえます。

また、病院経験が豊富な看護師であれば、リーダー業務や教育経験などを通して知識や技術を応用する力が身についているため、即戦力として活躍しやすいことも理由の一つです。

病院と同等レベルの医療知識・技術が求められる

ここ数年で在宅医療も大きく変化し、病院と変わらない医療が提供できるようになってきました。点滴や麻薬管理、重症度の高い褥瘡ケア、人工呼吸器などの医療機器、さらには輸血まで対応できる訪問先が増えています。

そのため、訪問看護師には病院と同等レベルの知識・技術が求められるようになり、病院経験が必須となるケースが多いのです。訪問看護は、病院のように専門分野で分かれていないため、幅広い疾患や症例の少ない難病などにも対応していかなくてはいけません。

さらに、訪問看護師には医師やケアマネジャーなど外部の他職種と連携する能力も求められることから、ある程度心に余裕を持ってケアを行えるようにするためにも、病院と同等レベルの医療スキルはあった方が良いでしょう。

【関連記事】
訪問看護の利用者に多い疾患や割合は?実際の看護内容についても解説

訪問看護での実務経験は必須でない場合が多い

訪問看護の実務経験については、必須でないケースが多いです。看護師資格があれば、訪問看護に従事することができます。

1人で利用者宅を訪問する点や、必要な物品が限られているなかで工夫が求められる点など、病院と異なる環境から、訪問看護経験が求められているのではと感じる方もいるでしょう。

ですが、実際に現場で活躍している訪問看護師の多くは未経験でスタートしている方がほとんどなので、病院の実務経験があれば十分にスキルを生かすことができます。また、訪問看護ではさまざまな分野での経験を持つ看護師が集まるので、お互いに知恵やアイデアを出し合うこともできます。

ただ、場所によっては車で訪問するため、運転免許証が必要な地域もあります。事前に確認しておきましょう。

白ゆりでは臨床経験4年以上の方を募集しております

私たち「訪問看護リハビリステーション白ゆり」では、ご利用者に安定したサービスを提供するため、臨床経験4年以上の看護師を採用基準としています。訪問看護の経験は問わず、教育体制を整えているため、訪問看護未経験の方も安心して働くことができます。

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  • 同行訪問によるOJTあり
  • 社内研修、外部講師を招いた勉強会の実施
  • 相談がしやすい環境の整備

実際に若手看護師も多く在籍し、個々の経験や強みを生かして活躍しています。訪問看護に少しでも興味があれば、ぜひお気軽に職場見学会へご参加ください。

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まとめ

今回は、経験が浅い看護師でも訪問看護師になることが可能な理由・目指す際に注意すべきポイントについて解説いたしました。

訪問看護は臨床経験が求められるケースがまだまだ多く、条件や研修内容など、自身に適した場所であるかの確認は必須です。しかし、訪問看護の実務経験は問わないステーションがほとんどなので、看護師としての経験と自宅で過ごす方の支えになりたいという気持ちがあれば問題ありません。

高齢化が進むにつれて、訪問看護師の需要は高くなっています。訪問看護に興味のある方はぜひ挑戦してみてください。

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訪問看護の転職に失敗しないポイントは?未経験者が後悔しがちな理由も解説

編集部

訪看オウンドメディア編集部

訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。

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