訪問看護のこと
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訪問看護の仕事内容を解説!病棟と何が違う?現場でやることを紹介

「訪問看護に興味はあるけれど、実際に何をするのかイメージできない」「病棟とどう違うのか知りたい」
転職を考えている看護師には、このような疑問を抱えている方もいるかと思います。
本記事では、訪問看護の仕事内容を訪問先で行うこと、訪問以外で行うことに分けて解説します。1日のスケジュールや病棟との違いについてもあわせて紹介するので、転職後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
2分でわかる!白ゆり訪問看護の働き方
目次
訪問看護と病棟看護の違い

訪問看護の仕事内容を理解するには、まず病棟看護との目的の違いを押さえておく必要があります。
病棟看護の主な目的は、病気の治療や回復の促進です。患者さまの行動に制限が生じることもありますが、治療を優先する環境だからこそ成り立つ側面があります。
一方、訪問看護の目的は「利用者さまが住み慣れた自宅で、その人らしい生活を続けられるよう支援すること」です。治療の場ではなく「生活の場」に看護師が伺うため、利用者さまの意思や生活習慣を尊重しながら、できることを一緒に考えていく看護が求められます。
また、病棟のように医療物品や設備が整った環境とは異なり、利用者さまの自宅がフィールドです。あるものを工夫して使う応用力も必要になります。
| 内容 | 訪問看護 | 病棟看護 |
|---|---|---|
| 看護の目的 | 自宅での安定した療養生活の支援 | 病気の治療・回復 |
| 看護を提供する場所 | 利用者さま宅(生活の場) | 病院(治療の場) |
| 対象者 | 小児から高齢者まで幅広い | 担当科の患者 |
| 関わる期間 | 中長期(年単位もあり) | 入院・通院中 |
| 周囲のサポート体制 | 基本1人訪問・遠隔で連絡可 | 医師、他スタッフがそばにいる |
この違いを理解した上で、具体的な仕事内容を見ていきましょう。
訪問看護の仕事内容
訪問中の仕事内容は大きく5つのカテゴリに分かれます。生活という視点が加わることで、現場で注視すべきポイントは変わってきますが、行うケア自体は病棟と大きな違いはありません。
訪問看護の仕事内容
- 健康状態の観察・アセスメント
- 医療処置
- 療養生活のサポート・相談対応
- リハビリテーション
- ターミナルケア
健康状態の観察・アセスメント
訪問先でまず必ず行うのが、バイタルサインの測定と全身状態のアセスメントです。
体温・血圧・脈拍などを確認し、前回訪問時との変化がないかを判断します。病状によっては、日々の血糖値の記録や体重測定を利用者さまにお願いし、その推移も確認します。
病棟との大きな違いは、「変化に気づいたとき、その場ですぐ医師に相談できない」という点です。
訪問看護師は測定値だけでなく、顔色・表情・室内の様子・ご家族の状態なども総合的に観察し、「今日は主治医に連絡が必要か」「次の訪問まで様子を見てよいか」を自分で判断します。
このアセスメント力が、訪問看護師に求められる最も重要なスキルの一つです。
医療処置

在宅でも病棟に近い医療処置を行うことができます。訪問看護で対応することが多い処置には以下のようなものがあります。ステーションによって対応できる処置の範囲が異なるため、転職時には事前に確認しておくとよいでしょう。
- 褥瘡・創傷部の処置
- 膀胱留置カテーテルの管理・交換
- 排便コントロール(浣腸・摘便)
- 在宅酸素の管理
- インスリン注射・点滴
- 気管内吸引・人工呼吸器の管理
- ストマ管理 など
療養生活のサポート・相談対応
利用者さまが日常生活を送る中で困っていることがないかを確認し、必要なサポートを行います。具体的には、下記のような生活全般の内容が対象です。
「食事がきちんと取れているか」
「トイレまで安全に移動できているか」
「定期的に入浴できているか」など…
これら全てのサポートを訪問看護師が担うわけではなく、ヘルパーや福祉用具で解決できる場合はケアマネジャーと情報共有しながら調整します。
また、日々の介護を担うご家族の精神的な負担が大きくなっていないかを把握し、必要に応じて相談に乗ることも訪問看護師の大切な役割です。
リハビリテーション
在宅療養の質を左右する重要な要素が、日常生活の自立度です。そのため、訪問中は現在の身体機能の回復・維持を目的にリハビリを行います。
専門的なリハビリは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が担いますが、訪問看護では看護師自身が日常動作訓練や歩行訓練を行う場面も珍しくありません。
ベッド上での寝返りや起き上がり訓練、トイレまでの移動訓練、寝たきり・褥瘡予防のためのポジショニング指導など、生活に直結する部分は看護師が中心となってサポートします。
病棟では経験しなかった領域ですが、利用者さまの生活を支える上では欠かせません。
ターミナルケア
「住み慣れた自宅で最期を迎えたい」と希望し、ターミナル期を自宅で過ごしながら訪問看護を利用する方もいます。その場合、訪問看護師は主治医の指示のもと疼痛コントロールを行い、ご本人ができるだけ安楽に過ごせるよう環境を整えます。
ターミナル期は利用者さまだけでなくご家族の不安も増すため、ご家族へのケアも欠かせません。多職種と密に連携しながら、最期の時間を支えていきます。
訪問以外の仕事内容
訪問看護の仕事は、訪問先でのケアだけではありません。書類作成・多職種との連携・サービス担当者会議・退院カンファレンス・ケアマネジャーへの挨拶まわりなど、訪問以外にも多くの業務があります。
これらは訪問の合間や退勤前にこなすことが多く、慣れるまでは業務量の多さに戸惑うこともあります。
訪問看護師の1日のスケジュール

訪問看護師の1日は、その日の訪問件数によってスケジュールが変わります。平均的な訪問件数(4〜6件)の日を例に紹介します。
| 時間 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 8:30~9:00 | 出勤・準備 | 出勤後、朝礼・緊急対応の確認・メール確認・訪問準備など。 |
| 9:30~12:00 | 午前の訪問 /1~2件 | 1件あたり30・60・90分。移動手段は車や自転車など。 |
| 12:00~13:00 | 休憩 | 休憩場所は事業所・車内など。 |
| 13:00~17:00 | 午後の訪問 /2~3件 | 自宅のほか、サービス付き高齢者住宅なども訪問する場合あり。 |
| 17:00~17:30 | 事務作業・退勤 | 書類作成・オンコールの申し送り・翌日準備など。 |
退勤後はプライベートの時間を過ごせますが、オンコール当番の日は携帯を持ち帰り自宅で待機します。1日の流れについてより詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
【関連記事】
訪問看護の1日の流れを解説!忙しい日に気をつける点やオンコールの流れは?
訪問看護のやりがい
訪問看護のやりがいとして、多くの看護師が挙げるのが「一人ひとりの生活に深く関わることができる」という点です。
病棟では複数の患者さまを担当しながら、流れの中でケアを行いますが、訪問看護では一人の利用者さまと向き合う時間がしっかり確保されています。
ただし、訪問看護における「関わり方」は病棟とは異なります。利用者さまの自宅に伺う立場である以上、看護師が主導するのではなく、利用者さまの生活や価値観に合わせて寄り添っていく姿勢が求められるのです。
信頼関係を少しずつ積み重ねながら、その人の生活を長期にわたって支えていく過程に、訪問看護ならではの奥深さがあります。
また、利用者さまやご家族から直接「ありがとう」「来てくれてよかった」と言葉をもらえる機会が多いことも、日々の励みになります。
病棟から訪問看護へ転職した白ゆりスタッフが、実際のやりがいや気づきについて語っています。転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】
・大切なのは信頼関係という下地。看護師が語る訪問看護の奥深さ
・病院からキャリアチェンジした看護師が見出す訪問看護の真意とは
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まとめ
訪問看護の仕事は、病棟のように「指示通りにこなす」のではなく、<span class=”marker”>利用者さまの生活を丸ごと理解し、その都度判断しながら動くこと</span>が求められます。
業務の幅は広く、最初は戸惑うこともありますが、それが「訪問看護のおもしろさ」でもあるのです。
訪問看護で働くメリット・デメリット、向いている人の特徴はそれぞれ下記の記事で解説しています。転職を検討している方は、合わせて参考にしてみてください。
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編集部
訪看オウンドメディア編集部
訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。