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迷いながら始めた訪問看護。周囲の支えと学びの中で見つけたやりがい

総合病院での勤務を経て、訪問看護に転職した若手看護師・Nさん。4年という経験の短さから初めは不安もあったというNさんですが、今では一人ひとりと深く向き合う訪問看護にやりがいを感じ、学びを重ねながら前向きに働いています。
病院とは異なる環境で何を感じ、どんな成長を得たのか。その想いについて伺いました。
訪問看護リハビリステーション 白ゆり 中央所属 Y.Nさん
2023年11月1日入社 訪問看護師として従事し札幌市・中央区近郊のご利用者さまを担当
訪問看護未経験の方もお気軽にどうぞ!
目次
経験4年目で訪問看護へ。白ゆりだから一歩を踏み出せた
——これまでのキャリアと、訪問看護に転職した理由を教えてください。
札幌市内の総合病院で約4年働いてから、白ゆりに入職しました。配属されていたのは循環器内科で、高齢の方の看護に携わる機会が多かったです。
訪問看護には、看護学校の実習で現場を見たことをきっかけに興味を持ちましたが、転職の大きな動機となったのは祖母が亡くなったことでした。
当時、祖母の家には訪問看護が入っていたんですけど、私自身病棟の経験しかなかったから、どのようなケアをしているのかは分かっていなくて。手は尽くしてくれたんですけど、結果として祖母をお家で看取ることはできませんでした。
その後、家族とも「もうちょっと家にいられたらよかったのにね」と話す中で、どうしたら家で過ごせたのかな、家で看取ってあげられたのかなと考えるようになり、改めて訪問看護に関心を持つようになりました。
——そのようなきっかけがあったんですね。病院から訪問看護へ転職するにあたって、不安はありましたか?
実務経験が4年で循環器のみだったので、やっぱり経験や知識の面で「自分にできるだろうか」という迷いはありました。
訪問看護は幅広い疾患に対応する必要がありますし、オンコールも含めて1人で対応できるかなという不安が特に大きかったです。
——そういった不安も抱きつつ、白ゆりを選んだ理由は?
訪問先でもSlack(チャットツール)を使って情報共有や相談ができること、独り立ちまでの間は同行訪問でしっかり指導してもらえることを説明会で聞き、挑戦してみようと思えました。
実際に入社してみても、周囲からの手厚いフォローや細やかな情報共有もあり、安心して働くことができています。Slackで利用者さんの情報をすぐに確認できるのも、とても便利だと感じています。
無理のないスケジュールでの訪問。不安も安心に変わるサポート体制あり
——訪問看護の仕事を初めて、どういった点に病院との違いを感じましたか?
もちろん病院にもよると思いますが、以前は職場全体がバタバタしていて、忙しさから張り詰めたような雰囲気がありました。白ゆりでは、困ったことがあっても相談しやすく、程よい緊張感を保ちながら働けています。
また、訪問看護は1人で利用者さんの家に伺うという点で最初は不安もありましたが、逆に自分のペースで進められる業務が病院よりも多く、気が楽に感じる部分もありました。
一番はやっぱり、利用者さんと密に関われる点です。コミュニケーションを取りながら一人ひとりと丁寧に向き合えているなと、日々感じています。もともと人と話すのが好きなので、色んな方とお話ができるのは訪問看護ならではの魅力だと思います。
——現在の仕事内容や1日の流れを教えてください。
現在は、午前2件・午後3件ほど、1日あたり5~6件訪問します。訪問内容は、体調確認や薬の管理、入浴介助が中心で、そのほか利用者さんの状態に応じた医療処置を行います。
朝は出社後に事業所の掃除と朝礼をして、訪問に出発します。昼は事務所に戻って休憩をとり、記録は戻ったタイミングや、移動の空いた時間にやることが多いですね。
その日の訪問が終わったら17時ごろには事業所に戻り、夕礼をしてから退勤という流れです。
1日の訪問スケジュールがギチギチになることはあんまりなくて、4~6件程度になるよう管理者が調整してくれています。スタッフの休みや緊急対応が必要な場合も、1人に負担が偏らないよう配慮しながら訪問を割り振ってもらえています。
——オンコールが不安だったとおっしゃってましたが、実際に経験してみてどうでしたか?
今でも「いつ電話が鳴るだろう」という不安はありますが、オンコールで呼ばれる可能性がある方の情報は事前に共有されているので、心構えがしやすいです。
初めてのオンコール対応の際も先輩がフォローに付いてくれるので、何かあればすぐに電話で相談できる体制が整っていました。
また、普段から自分が経験したことのない処置やオンコールに呼ばれる可能性のある方は同行訪問を組んでもらえるので、まずは一緒に対応することができます。そういった体制があるおかげで、処置に対する不安も和らぎますね。
一人ひとりと深く関わる中で見つけた、看護のやりがいと成長

——訪問看護のどういったところにやりがいを感じますか?
利用者さんやご家族と長く関われるところですね。病院は治療が目的になるので難しい面もありますが、訪問看護ではその人の希望に本当に寄り添った看護ができることに大きなやりがいを感じます。
終末期の方のケアやお看取りも何度か経験したんですけど、自宅だからこそ利用者さんが「食べたいもの」「やりたいこと」といった希望を汲みとりながら関われます。ご家族の方とも最期まで関わることで、可能な限りその人らしい時間を過ごせるお手伝いができますし、自分自身の学びにもつながります。
あと、利用者さんと一対一で関わっていると「ありがとう」といった感謝の言葉を直接いただける場面が多く、その笑顔を見ると「やっていてよかったな」と思えます。
——訪問看護で難しさを感じることはありますか?
電話対応には戸惑いました。病院は電話に出ることはほとんどなかったのですが、訪問看護では外部との電話が本当に多いなと思って……。言葉遣いや敬語の使い方に最初はかなり緊張しました。
「顔出し(ケアマネジャーへの挨拶)」もやっぱり緊張します。ただ、直接顔を合わせて話すことで関係性を築くことができるので、苦手でもできることをがんばっています。
※顔出しとは、白ゆりグループで実施している、ケアマネジャーに直接挨拶する「顔出しコミュニケーション」のこと
——訪問看護師として気をつけていることは何ですか?
利用者さんの言葉を否定しないこと、考えを押し付けないことに気をつけています。
病院勤務のときは、看護師としての視点で「こうあるべき」という価値観を押し付けてしまうことがあったんですけど、訪問看護では利用者さんやご家族の考えが看護の中心になるため、そこが難しいところです。
もちろん親身になることは大事ですが、ただ寄り添えばいいわけじゃなくて、療養生活を続けるうえで必要なことは専門職としてきちんと伝えなければなりません。そのバランスや言葉選びには、今も悩みながら取り組んでいます。
人によって価値観は違いますし、それは最初に訪問しただけじゃ分からないんですね。だからこそ、様子を見ながらコミュニケーションを重ねていくことが重要だと感じます。
ただ、対応に悩んだときにはスタッフ同士でどうすればいいか相談できるので、そこは安心できます。看護師同士だけでなくリハビリ職の方も親身に相談に乗ってくれるので、とても心強いです。
——ありがとうございます。最後に、白ゆりに興味がある求職者の方へメッセージをお願いします。
訪問看護は、これまで経験したことのない問題に直面することも多いです。けど、課題に一つずつ向き合っていくことは勉強になりますし、在宅だからこそ学べることは多くあると感じます。
私自身も知識や経験が浅く不安でしたが、白ゆりはサポートが手厚いので訪問看護に挑戦しやすい環境です。大変だけど、たくさんの学びとやりがいがある仕事なので、興味がある方は一度見学で話を聞いてみてください。
白ゆりリレークエスチョン:行ってみたい場所は?
「笑顔で、むすぶ、おもてなし」から考案した職員同士でむすぶリレー企画の第八弾です。今回は、手稲出張所のNさんの質問に答えていただきます!
札幌・手稲出張所・Nさんのインタビュー:病棟から在宅へ、看護師20年目の再挑戦。改めて感じた向き合う看護の大切さ
【Nさんのコメント】
好きな食べ物とか色々考えたんですけど、皆さん何かしらあるんじゃないかと思ってこれにしました。ちなみに私は、ロサンゼルスで大谷くんの野球を見てみたいです。
いつか海外のディズニーに行ってみたいです!ディズニーが好きで、国内のディズニーランドには何度か行っているのですが海外はなくて。いつか海外のディズニーランドに行ってみたいなと憧れています。
——NEXT:暑さ対策を教えてください
訪問看護はクーラーのない利用者さんのお家も多く、日々、暑さで大変なので……。何か対策していることがあれば教えてほしいです。
※本記事は取材時(2025年6月25日)のもので、記載情報は現在と異なる場合がございます。
白ゆりでは一緒に働く仲間を募集中です
訪問看護リハビリステーション白ゆりでは、地域医療を一緒に支える訪問看護師・理学療法士・作業療法士を随時募集しています。
- 在宅医療の現場に興味がある
- 自宅で療養する利用者さまの生活を支えたい
- 主体性を持って働く仕事がしたい
など、訪問看護に興味のある方は、ぜひ職場見学会にご参加ください。皆さまのご応募をお待ちしております。
採用情報はこちら👇
訪問看護リハビリステーション白ゆり採用サイト(札幌・函館)
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編集部
訪看オウンドメディア編集部
訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。