訪問看護のこと
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在宅看護と訪問看護の違いは?それぞれの特徴や訪問看護師の役割を解説

在宅医療の分野に興味を持ち始めたものの、「在宅看護」と「訪問看護」の違いがよく分からないと感じる看護師の方も多いのではないでしょうか。
実際これらの言葉は混同されやすいですが、訪問看護は在宅看護の一部として位置づけられるサービスです。
本記事では、在宅看護と訪問看護の違いと関係性を整理しながら、訪問看護が担う具体的な役割について解説します。在宅への理解を深め、今後のキャリアを考えるヒントとして参考にしてください。
2分でわかる!白ゆり訪問看護の働き方
目次
在宅看護と訪問看護の違いとは

在宅看護とは、自宅や地域で暮らす人を支える看護全体を含む広い概念であり、病院以外の場で提供される多様な看護活動を指します。
例えば、本人へのケアだけでなく、家族への支援、地域資源との連携、生活を維持するための環境調整なども在宅看護に含まれます。
一方、訪問看護は在宅看護の中の一つで、看護師が利用者さまの自宅を訪問し、療養生活を継続できるように医療ケアや生活支援を行うサービスです。つまり、在宅看護という大きな枠組みの中に、訪問看護という専門的なサービスが位置づけられています。
在宅看護とは
在宅看護実践とは、疾病、障害、加齢にともなう暮らしにくさとともに、その人が自分の居場所で自分らしく暮らすことを支援する看護活動全般をさすと考えることをすすめています。在宅看護は訪問看護の同義語ではなく、訪問看護は在宅看護の目的を果たすための一つの手段であると位置づけています。
引用:日本在宅看護学会
日本在宅看護学会では、在宅看護を生活を基盤とした看護活動の総称として考えており、病気や障がい、加齢によって暮らしにくさを抱える人が「自分の居場所で自分らしく暮らし続けること」を支える看護全般を指すと考えています。
具体的には、訪問看護をはじめ、通所介護、訪問リハビリテーション、小規模多機能型居宅介護、定期巡回型サービス、居宅介護支援、訪問診療など、さまざまなサービスが含まれます。
さらに、病院での外来看護や退院支援、地域交流センターでの健康教室といった地域とのつながりを育む活動も在宅看護の一部です。
このように在宅看護は、医療行為にとどまらず、生活と地域を支えながら「その人らしさ」を守る役割を担う分野といえるでしょう。
訪問看護とは
訪問看護は、看護師が利用者さまの自宅を訪問し、医師の指示に基づいた医療ケアや日常生活を安心して続けるための支援を提供するサービスです。
バイタルチェックや服薬管理、創傷ケア、終末期ケアなど幅広い看護を行い、利用者さまとご家族の生活の不安に寄り添います。
また、医師、ケアマネジャー、リハビリ職など多職種と連携し、在宅療養を継続するための調整役を担う点も大きな特徴です。
在宅看護の中でも生活の場に密着して実践される看護であり、訪問看護師は利用者さまの「その人らしい暮らし」を最も身近で支える存在といえます。
在宅看護の需要が高まっている理由と背景
日本では高齢化が急速に進み、「住み慣れた自宅で最期まで過ごしたい」と希望する人が増えています。
また、医療提供体制の見直しにより、長期入院ではなく早期退院を促し、必要なケアは在宅へ継続する流れが強まっていることも在宅看護の需要増加の背景です。
さらに、地域包括ケアシステムの推進により、地域全体で高齢者の生活を支える仕組みが整備され、在宅療養を支える専門職の役割はますます重要になっています。
こうした状況を受けて訪問看護ステーションの数も年々増加しており、看護師が地域で活躍できる場は大きく広がっています。在宅看護の需要は今後もさらに高まっていくと考えられるでしょう。
在宅看護の特徴
在宅看護では、療養者が自分の暮らしを主体的に営めることを大切にしています。病気や障がいがあっても「その人らしい生活」を尊重し、日常の場に寄り添いながら支援する点が大きな特徴です。
ここでは、在宅看護の特徴や考え方を解説します。
本人の自立を高める支援を行う
在宅看護では本人の自立を高める支援を基本とし、できることを増やしながら望む生活を継続できるよう支援します。
また、家族もケアの一員として関わり、生活全体を支える視点で看護を行う点も特徴です。
看護師は医療行為を行うだけでなく、本人や家族の思いに寄り添う役割を担います。
意思決定を重視する
在宅看護では、治療の選択、療養の場、サービスの利用、看取りの場所など、本人や家族が納得して選択できるための意思決定支援を重視します。
看護師は情報提供や助言を行いながら、価値観や希望を尊重し、意思決定のプロセスを支えます。医療的に正しい選択だけでなく、本人が納得して選ぶことが大切であり、それが安心した療養生活につながるのです。
看護師は併走者として寄り添う
在宅看護における看護師の立場は、指導者ではなく「併走者」です。専門的な知識や技術を提供しながらも一方的に介入するのではなく、共に考え、悩みを共有しながら支援します。
信頼関係を築くための継続的なコミュニケーションが欠かせず、本人の意思を尊重した関わりが求められます。
在宅看護における訪問看護師の役割

在宅看護において訪問看護師は、自宅での療養生活を支える中心的な存在です。医療ケアや生活支援に加え、相談対応、状態の観察、必要な情報の共有、多職種との連携・調整など、役割は多岐にわたります。
ここでは、在宅看護における訪問看護師の役割について解説します。
医療ケア・療養生活の支援
訪問看護師は以下のような支援を行います。
| 医療的ケア | 医師の指示書に基づく医療的ケア (点滴・注射・カテーテル・ドレーン管理、在宅中心静脈栄養(IVH)や在宅人工呼吸器・在宅酸素療法など高度な医療機器の管理・操作、喀痰吸引、ストーマ管理、褥瘡処置など) |
| 療養生活の支援 | バイタルサインの観察、意識レベル・食欲・排泄状況など体調、生活状況状況の観察・栄養管理・水分管理・排泄ケア・日常生活動作(ADL)の維持・福祉用具や住宅環境の調整、アドバイスなど |
専門的な医療ケアや生活支援はもちろん、利用者さまの変化を早急に察知し、的確にアセスメントするスキルも求められます。
本人や家族の相談・情報共有
訪問看護師は、利用者さまやご家族の相談役でもあります。療養生活や介護への不安や困りごとに耳を傾け、状況に応じた選択肢を専門的視点から提案します。
また、在宅医療や介護保険サービスの利用方法、生活上の工夫などを分かりやすく伝えることも在宅療養を支える重要な役割です。
多職種との連携・調整
在宅療養では、医師、ケアマネジャー、リハビリ職、介護職など多職種による連携が不可欠です。
訪問看護師は情報を整理・共有し、ケア内容やスケジュールを調整することでサービスの重複や漏れを防ぎます。利用者さまやご家族の希望をチーム全体に伝える橋渡し役として欠かせない存在といえるでしょう。
白ゆりグループが目指す「医療と介護の融合」によるトータルケアとは
白ゆりグループは、訪問看護をはじめとする医療サービスと、訪問介護や居宅介護支援などの介護サービスを組み合わせ、生活を多角的に支える「トータルケア」を提供しています。
訪問看護においては地域の専門職として、安心して自宅で暮らし続けられる環境づくりと、「その人らしい生活」の継続を大切にしています。
【企業理念】
①医療・介護を通じてお客様の健康づくりに貢献し、生活をプロデュースする企業集団である
②顧客志向に則り、信用を基盤として、情報を収集・分析し、行動する企業集団である
③お互いの笑顔が生活の豊かさの基盤と信じ、素敵な笑顔づくりに邁進する企業集団である
上記の企業理念のもと、医療スタッフ・介護スタッフの連携により、利用者さまが“生きる喜びと明日への希望”を分かち合えるようなサービスをお届けすることが基本です。地域包括ケアシステムの実現を図り、看護師が地域で幅広く活躍できる場を創出しています。
白ゆりで、訪問看護師としてのキャリアに挑戦してみませんか?
訪問看護リハビリステーション白ゆりでは、地域医療を共に支える訪問看護師を募集しています。訪問看護未経験者の方でも、段階的に学べる教育体制と相談しやすい職場環境が整っています。
利用者さまの生活に寄り添い訪問看護ならではのやりがいを実感しながら、白ゆりで働いてみませんか?少しでも興味があるという方は、お気軽に職場見学会にご参加ください。
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まとめ
在宅看護と訪問看護の意味は混同されがちですが、在宅看護は地域での生活全体を支える看護の総称であり、訪問看護はその中で看護師が自宅に訪問してケアを行う専門的なサービスです。
高齢化や医療体制の変化により、在宅療養の重要性は今後さらに高まります。訪問看護師は医療ケアに加え、相談支援や多職種連携を通じて療養生活を総合的に支える存在です。
在宅分野に関心のある看護師にとって、訪問看護は大きなやりがいを持った働き方といえるでしょう。
参考:山田雅子「看護と情報 2022;Vol.29:3-8 地域・在宅看護論」
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編集部
訪看オウンドメディア編集部
訪問看護師として働く魅力をお伝えすべく、日々奔走する白ゆりのWebメディア担当。
ワークとライフに役立つ記事を中心に、訪問看護に関するさまざまな情報を発信しています。